リニア談合事件で改めて注目される平時からのメールモニタリングと社内リニエンシー制度

Catalyst_Five_Steps_to_Better_Oversight1 はじめに

リニア中央新幹線建設工事をめぐる談合事件で、東京地検特捜部は平成30年3月23日、独占禁止法違反(不当な取引制限)で、大手ゼネコン4社とその役職員2名を起訴しました。民間発注工事の談合で刑事責任が問われるのは初めてのことであり、そのこと自体も注目に値しますが、企業の危機管理を考える上で参考となるのは起訴された各企業が公表した再発防止策です。

新聞報道などでは、起訴された企業の一社が今回の起訴を受けて策定した再発防止策1(以下「本再発防止策」といいます。)が、同業者がいたら同窓会などであっても参加ができないとする非常に厳格な同業者との接触ルールを定めるものとして話題になっていましたが、本稿では、その点ではなく、再発防止策の中でもやや耳慣れない①内部監査部門による平時からのメールモニタリングと、②内部通報に関する社内リニエンシー制度を取り上げたいと思います2Continue reading

当社のInsightを使用したEメール調査案件の一般的な流れ

guest_postはじめに

2015年に発覚した東芝の会計不正は当時各種メディアで大々的に取り上げられ、数か月にわたって東芝の名前を目にしない日はないほど大きな話題となりました。あれから3年、電通、日産自動車、神戸製鋼と日本を代表する企業の不祥事発覚は後を絶たず、海外のビジネス誌で「日本企業に何が起こっているのか」と取り上げられるなど世界的な注目を集めています。

もともとはeDiscoveryプラットフォームと訴訟支援サービスを提供している弊社も数年前から「Eメール調査」サービスという不正調査のサービスを開始し、お問い合わせもそれに関するものが大半で、この分野への関心の高さを物語っています。 Continue reading

企業法務部門がeディスカバリの費用を効果的にコントロールするための5ステップ

Catalyst_Five_Steps_to_Better_Oversight貴社の法務データの保管場所には何が保管されているかご存知ですか?それとも、そのような専用の場所はないでしょうか?法律事務所で働いているのであれば、わざわざ別の場所でデータを共有する必要はありません。むしろ、外部弁護士の関心事は勝訴することでしょう。しかし、企業の法務部門の場合は必要となります。社内弁護士、法務の専門家、さらには経営幹部レベルまでもがeディスカバリ費用の監視と管理をより強化することが求められています。

「測定できることは管理できる」というのは、経営コンサルタントの故ピーター・ドラッカーの言葉です。では、実際のところ、企業の法務部門はどのように測定、管理しているのでしょうか?法務部門は日常業務にビジネスインテリジェンス(BI)を統合して、必要なデータをこれまで以上に効率よく取得、分析し、法務の経費を効果的にコントロールしているでしょうか? Continue reading

「2018年6月に導入される日本版司法取引制度のおさらいと企業が平時から取っておくべき方策」

TC_Court日本版司法取引制度(正式名称は「証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度」といいます)の導入が平成30年6月1日に迫っています。

「司法取引」という用語そのものについては、米国をはじめとする諸外国ですでに活発に用いられており、日本企業にもなじみ深いものです。しかし、米国の陪審員制度が、日本の裁判員裁判と似て非なるものであるのと同様、日本版司法取引制度も、個別に理解を深めておくべき重要な制度です。

たしかに、本年6月1日以降ただちに、この司法取引制度を利用しようという企業は稀だと思われます。それゆえかもしれませんが、この制度を使いこなすための理解、制度を踏まえた社内対応については、必ずしも十分なものではない企業が散見されるのも実情です。本稿では、日本版司法取引制度の概要について簡単におさらいするとともに、企業として、今から準備しておくべきことについて述べます。 Continue reading

ブロイラーチキン反トラスト法違反事件におけるTAR

TAR_for_Smart_Chickens-1専門委員であるグロスマン氏が、ブロイラーチキン反トラスト法違反事件において新たな検証プロトコルを提案しています。

検証はテクノロジー支援型レビュで困難を極める部分のひとつです。このことについて、及びレビュー対象文書に含まれる関連文書のうち何件発見できるか(以下、「発見率」という)を証明することの難しさついて、当社はこれまでに以下のような記事を発表してきました。 Continue reading

Insight Predictを使ったレビューの効率性

Catalyst_Blog_Review_Efficiency_Using_Insight_Predict第一のケーススタディ

テクノロジー支援型レビュー(TAR)に関する多くの考察は、レビュープロセスで見つかる関連文書の割合(%)である「発見率」に焦点を当てています。発見率が重視されるのは、弁護士は関連文書を提出する上で合理的でバランスの取れた手順を踏む義務があるためです。実際に連邦民事訴訟法26(g)では、適正な審問後に弁護士が文書開示請求に対する応答及び文書開示が状況を勘案して合理的かつ均衡のとれたものであることを証明するよう求めています。 Continue reading

お使いのキーワード検索は優秀ですか? 本当に満足していますか?

Catalyst_Safely_Integrate_Legal_Holdsこの5年間で機械学習は進歩したものの、多くの弁護士がいまだに関連文書検索の際の主なツールとしてキーワード検索を使用しています。ほとんどのeディスカバリのプロトコルはキーワードが一致するかどうかを基に構築されていますが、キーワード検索によって多数の関連文書が失われていないかどうかを確認するテストを要求するものはわずかです。むしろ多くの人は無関係の文書を多数レビューしなければならない場合でも、キーワードをある程度ざっくりと組み立てれば関連文書のほとんどが見つかるであろうと考えているようです。 Continue reading

複数言語による企業向けディスカバリという難題への打開策

あなたの会社の法務事案が次に世界のどこで発生するかを予測できますか?

blog_multi-language-1企業は世界中で事業を拡大しており、今後発生する事案について、かつてないほど広範囲に、そしてはるかに予測が困難になっています。複雑な国際法規制環境のなかで、企業は様々な国の裁判所に提訴された訴訟を受けるだけでなく、様々な政府組織による捜査や取り調べの対象となる可能性があります。取引規制に関連する訴訟にせよ、腐敗防止法あるいは使用許諾契約に関連する訴訟にせよ、以下のような法務事案はあらゆる場所で発生する可能性があります。 Continue reading

ロボットに仕事を奪われる? いいえ、AIは弁護士の業務の質を大きく向上させるのです

Catalyst_Robots_Taking_Our_Jobs私たちの誰もが、以下のような脅威を耳にしたことがあるはずです。eディスカバリ業界では、人工知能(AI)を備えたロボットに弁護士の仕事を奪われる時代がまもなく到来する。2011年にニューヨークタイムズが『Armies of Expensive Lawyers, Replaced by Cheaper Software』という見出しの記事を書いており、タイムズですらこういう懸念に同調しているように見受けられました。 Continue reading

Ask Catalyst:否定的な命題、つまりある文書が存在しないということを証明するにはどうすればよいのですか?

[編集者より:本記事は「Catalystに質問」シリーズの新しい投稿記事です。同シリーズではeディスカバリの検索やレビューに関する質問にお答えしています。詳細を知りたい方、あるいは質問のある方はこちらをご覧ください。]

今回は以下の質問を取り上げます。
Twitter_Ask_Catalyst_Thomas_Gricks

「Catalyst InsightとInsight Predictを使って否定的な命題、つまりある文書が収集したデータの中に存在しないということを証明するにはどうすればよいのですか?」

今回の回答者はプロフェッショナル・サービス担当マネージング・ディレクターのトーマス・グリックスです

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